アメリカで新車を購入する際の値引きの目安と仕組み
アメリカで新車を購入すると決め、一通り事前下調べが終わったら次に気になるのは、値引きをどこまでしてもらえるのか、ですね。
アメリカの自動車ディーラーで販売の経験がある当ブログ管理人が、値引きの仕組みを大公開します!
新古車、中古車(Certified Pre Owned / Used)を買う場合でも共通のポイントも多いので、参考にしてみてください!
一般的な車の購入手順から一歩踏み込んだディープな情報を知りたい方向けの記事になります。
新車ディーラーにおける値引きの仕組み
ディーラーの利益構造
ディーラービジネスは主に以下の利益構造によって成り立っています。
- 新車部門
- 中古車部門
- ファイナンス部門 (ローン利息・手数料、保証延長など)
- サービス部門
新車部門では、車の販売価格 - メーカーからの卸値(Invoice)がディーラーの利益となります。
メーカーからの卸値(Invoice)は公開されており、販売価格がInvoiceを下回ることも頻繁にあります。
新車部門で利益が出ないことになりますが、買ってもらったお客さんがサービスなどで来店すれば、他の部門で利益を上げることができるように、他の部門での利益を見越して新車の販売価格が決まることがあります。
値引きを交渉する際は、このことを利用してなるべくInvoiceより低い価格で購入したいものです。
ただし、セールスマネージャーは、新車部門のみでいくら粗利を残しているかによって給料が決まる場合が多いので、向こうも値引きを圧縮するために必死になっています。
新型車や人気車種などは値引きをしなくても売れるため、あまり値引きは期待できないでしょう。
月末などに大きな値引きが出やすいのもそのためです。
他のお客さんに粗利を残した状態で販売することが出来ていれば、最終日に台数目標達成のため、多少赤字で販売しても、月全体の一台当たり平均粗利が目標を上回っていれば、セールスマネージャーは自分の給料を確保することができるからです。
逆に、月の途中では月末にどうなるかが分からないため、粗利を残そうという意思が働きます。
アメリカらしい、歩合制であることが日本との大きな違いです。車庫の登録などもないため、最終日がやはり勝負になってきます。
大規模な店舗では少ない粗利であっても販売台数が多いため、人件費などの固定費をカバーするだけの利益に到達しやすく、始めから妥当な金額で商談を行い、スピードと回転重視の接客になる傾向があります。アメリカでは来店したその日に新しい車に乗って帰るお客さんも多く、一日で何十台と売りさばくディーラーも珍しくありません。
立地などの条件により、客足が悪いディーラーでは、少ない台数で利益を稼ぐ必要があるため、MSRP(希望小売価格)から交渉がスタートし、知識が少ないお客さんからたくさん利益をいただこうとするディーラーも多いです。ただし、たくさん利益が残っている月は、月末にかなりアグレッシブなディールに至ることもあります。このようなムラがあるディーラーは、お客様も得することがある反面、ギャンブル性が高いといえるでしょう。
日本だと、個人商店規模の小ディーラーでは、修理や車検での収入が屋台骨なので、新車販売は薄利となることが多いです。
注意したいのは、値引きしているように見えて実はもっとできるのを隠しているケースです。
メーカーがインセンティブを打っている場合は、その分が更に値引きとなります。希望小売価格(MSRP)からメーカーのインセンティブを引いてInvoice価格になっているからと言って、ディーラーの粗利が無くなっているわけではないのです。
ディーラー手数料(Dealer Fee / Doc Fee)は日本と違って落としてはいけないと法律で決まっているため、値引きの交渉材料になりません。しかし、ディーラー手数料がゼロのディーラーもあります。そういったディーラーは、手数料がゼロであることをアピールして、他のディーラーよりその分見積もりが高い傾向があります。
当局への登録手数料も州によってディーラーが徴収したり、ユーザーがDMVで支払う場合もあったりと、いろいろです。
こういった手数料は法律などによって落とすことが出来ません、と言っておいて他の手数料(プレインスペクション手数料、洗車手数料 等々)を巧みに入れ混ぜて、利益を上乗せしてくる場合もあります。
いろいろ書きましたが、このような複雑な仕組みとなっているので、持っている情報の違いにより購入者は不利な状況に陥ることが良くあるのです。
そこで、納得の行くお買い物をするためのコツがあります。
「ワンプライスのディーラーですか?」と聞いてみてください。
HPで大体的に宣伝されているディーラーであれば間違いないですし、HPに乗っていなくても、聞いたら答えてくれる場合があります。
サンプルとして、こちらのディーラーを見てください。
Negotiation Freeと書いてあり、ワンプライスのディーラーであることが分かります。
ワンプライスのディーラーでは価格交渉が無く、始めから市場の動向に合わせた適正な価格が提示されます。この価格設定が高いと、お客さんが他のディーラーに流れ、交渉で値引きができないためにディーラーには大打撃になりますから、価格設定も高くはなりません。
一方、ワンプライスのディーラーの見積もりを他店にもっていって更にお得なディールを要求することもできます。もちろんそれが成功することもあります。ただし、ワンプライスのディーラーはそれを見越してもお客様に買っていただけるという自信があるからそのようなスタイルをとっている場合が多いです。サービスなどの顧客満足度が高い場合が多いでしょう。
新車を買う前に調べておきたい情報 まとめ
以上のことを踏まえ、いろいろと情報を持っておくことで交渉を有利に進めることが出来ます。
事前に以下のことを調べておきましょう。
- 新車の希望小売価格(MSRP)と卸値(Invoice価格) - KBB, TrueCarといった第三者機関のサイトで、相場なども含む情報が公開されています。
- メーカーインセンティブ (Manufacture Offer) - メーカーか、ディーラーのHPで確認できます。
- ディーラー特選車(Dealer Special) - ディーラーHPの中で、Dealer Special / New Specialなどといったタブの中で紹介されている車は、長期在庫となっていて早くディーラーが売りたがっている車種であることが多いです。値引きも多くなる傾向にあります。
- 発売開始年月、次回モデルチェンジ予定 - 旧年式は新型の発売前に大きく値引きされます。アメリカでは家電のように年式が変わるたびに、値引きも大きくなります。
- ディーラーの形態 - ワンプライス、規模、サービス来店は繁盛しているかなど。儲かっていないディーラーは値引きを抑制して、収益を確保する傾向があります。
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