知らないとマジで大損する!!!
不動産(一戸建て・マンション)の売却は落とし穴だらけです
危うく何百万と損をしそうになった筆者の体験を元に、アメリカ在住者のための不動産処分の極意をまとめました。
目次【本記事の内容】
- 1.アメリカ移住後の日本に残した不動産
- 1-1.売却のメリット
- 1-2.売却の流れと手続き
- 2.囲い込みに注意
- 2-1.一般媒介契約と専任媒介契約
- 2-2.仲介手数料
- 3.アメリカとの比較
- 3-1.法整備と分業
- 3-2.考察
- 4.まとめ
アメリカ移住後の日本に残した不動産
海外赴任で不動産の処分を検討している方
空き家にして所有を継続したけど手放したくなった方
いろいろと事情があると思いますが、
売却完了まで漕ぎつけた例は、意外と身近には少ないものです。
信頼できる人が見つからなくて誰にも相談できず、業者の仕掛けた罠にはまって苦労している人も多いです。
自身が実感した、不動産業界の悪しき習慣・習性などをシェアし、売却をお考えの方のための注意喚起になれば幸いです。
売却のメリット
業界の闇に切り込む前に、海外で不動産を売却することのメリットを確認しましょう。
買った値段よりも高く売れる!?
リーマンショック以降低迷していた不動産の価格が、異次元緩和以降、大きく上昇傾向にあるのは知っていましたか??
世界的な金余りの中、ファンドが不動産投資を盛んに行っており、特にマンション価格に大きな影響を及ぼしています。
実需を伴わない価格上昇はいずれピークアウトすると考えられますが、今のところ買った値段より、高く売れるというケースが頻繁に発生しています。
日本へ帰国後、アメリカの家に比べて日本のマンションは小さすぎる!と我慢できなくなるかたも多くいらっしゃいます。
帰国予定がオリンピック後のなら、今のうちに手を打っておくのが吉かもしれません。
上の表を見ながら、自分が購入した時期と今を比べてみてください。
指数を信用するならば、
2013年1月に5000万円で購入したマンションは、今7000万円になっていると言えます。
売却益が出ても税金を払うケースは稀
売却益が3000万円までなら税金はかからない居住用財産の特別控除という制度があります。
いくら不動産価格が上昇局面とはいえ、3000万円の売却益(売った値段 - 買った値段 = 儲けの金額)が出るケースは稀なので、税金の心配はしなくて良さそうです。
アメリカは売却総額が1億円以下なら税金がかからない仕組みになっており、さらに日本とアメリカの二重課税にならないような仕組みになっています。
海外在住者の売却の流れと手続き
お金の心配はしなくて良さそうですが、手続きは少し大変です。
対面でのやり取りが難しいことから、不動産業者と司法書士が代理で売却活動や引き渡しを行います。
「在留届」と「サイン証明書」を用意するため、大使館もしくは領事館へ出向く必要があります。
でも実際に動いたのはこのくらいで、あとは電話や書類を写真で送ったりなど、遠隔でも十分でした。
むしろ、自分が住んでいない方が、内覧等の調整をする必要もなく、楽に感じました。
囲い込みに注意
ここから本題
日本の中古不動産業界の闇、囲い込みについて説明します。
一般媒介契約と専任媒介契約
複数の業者に売却活動を依頼できる「一般媒介契約」
1社しか売却活動が出来ない「専任媒介契約」
通常、この2種類から契約方式を選択します。
私が新築で購入したマンションは、財閥系のブランド力が功を奏し、値崩れも無く、査定もいい感じでした。
そのため、売却も同グループのブランド力を最大活用することが得策だと考えました。
大手の安心感があり、購入検討者も信頼しやすいと思ったからです。
担当者が「専任媒介契約」にしてくれたら頑張るというので、そのまま信用して「専任媒介契約」を結びました。
その時、「専任」と「一般」の違いについて、多少インターネットで調べましたが、大体の情報は専任がいいと書いてあったので、特に疑問を持ちませんでした。
「一般」にして、複数の業者に頼むのは、海外在住だとやり取りも大変になりそうです。
しかし、後に多くのことが分かり、調べ方が甘かったと後悔しました。。。
検索では、業者側が作ったサイトの情報しか出てこず、まんまと罠にはまりました。
掲示板や体験談などのブログもしっかり読むべきでした。
仲介手数料の闇
業者は売却完了すると、成功報酬で物件価格の約3%を得ることが出来ます。
業者が購入者とも契約をしていた場合、同じく約3%の手数料収入を購入者からも得ることができます。
9000万円の物件であればおよそ540万円が業者の利益になります。(両手仲介)
ところが他の業者が紹介したお客さんが購入すると、手数料は270万円に半減します。(片手仲介)
利益最大化のため、そしてライバル会社にみすみす利益を奪われる事態を避けるため、そのような他社からの問い合わせは断るのが当たり前と思われます。
これが囲い込みです。
専任媒介契約を結んでいれば、競合他社には販売できないので、余裕です。
特に大手ほど、時間をかければお客さんが自店舗に来てくれるため、囲い込みが成功しやすいです。
囲い込みをした挙句に売れなければ、手数料が入らないから業者も困ると思いきや、更に奥の手があります。
中々売れない場合、仲介業者は買取専門業者による買取を持ち掛けてきます。
これに応じると何が起きるかというと、、、
元々の手数料3%に加え、買取業者が買う時に3%、業者が売りに出すときにまた3%、それを他のお客さんが買う時にまた3%、業者が何度も手数料をゲットする案件になる可能性が出てきます。
3%のみなら270万円だったのが、12%の1000万円クラスに化ける可能性があるわけです。
業者にとっては、「専任」にしている限り、売れ残ればそれはそれで美味しいわけです。
売り主からすれば、売れ残れば焦るので、このような取引に応じてしまいやすくなります。
「非居住者 マンション 売却」などと検索をすると、上位のサイトで、買取専門業者が一番に勧められています。
世の中、腹黒い人たちばかりです。
全く油断なりません。
このような罠に引っかからないためには、「専任」にしないことが一番です。
初めは「専任」にして様子を見てもいいですが、契約の3ヶ月が過ぎたらさっさと見切りをつけて「一般」に切り替えることを強く勧めます。
3ヶ月の更新のタイミングで、検討している人がいます、などと調子のいいことを言いいながら、「専任」を継続するよう仕向けて来るのも常套手段です。
一般媒介契約にしていれば、他の業者に売られてしまう可能性が常に存在します。
そうなると手数料がゼロになるので、「両手仲介」にこだわらず、早いことケリをつけてくれるでしょう。
「専任」で何か月も売れなかった物件が、「一般」にしたら数日で売れたという実例は、ネット上にわんさか出てきます。
そして私も、「専任」で6ヶ月売れなかったのに、「一般」に変えた途端に3日で売れました。それも希望価格で。
出来るだけ多くの購入希望者と接触すれば、早く、高く売れるのは当たり前です。
囲い込みは、機会損失以外の何物でもないです。
中古マンションの値引き相場は5~10%などと言われてます。
購入希望者が一人しかおらず、値引きを要求されたら、相場なら仕方ないかと、何百万も値引いてしまうのが普通です。
危うく私も値引きしそうになりました。
他に購入希望者が5人いれば、値引きはしません!と強気に言えたでしょう。
不人気の物件なら購入希望者も少ないので、業者に頑張ってもらうために「専任」がいい場合もあるかもしれません。
個人的にはそれでも「一般」でいいと思います。「専任」でないとやる気が出ないような物件や担当者なら、「専任」でもいい仕事はしてくれません。
人気物件なら、「一般」にするのが絶対いいです。
判断は難しいところですが、業者のいいなりになると、情報格差を利用して大損こかされるという話です。
アメリカとの比較
法整備と分業
アメリカでは、買う側のエージェントと売る側のエージェントは別でなければいけません。
間に入る業者の数が増えるのはコスト増につながりそうですが、制度面での公平性はしっかり整備されているようです。
逆に日本は売りと買いの両方を同時に扱うことが出来る分、融通が利いたり、仲介手数料の割引などもあるので、メリットを利用しながら上手く付き合っていくしかありません。
ホームページの隅っこに仲介手数料の割引オファーが載ってる例があります。契約申込前に申し出ることが条件と書いてあるので、後で気づいても適用できないかもしれません。
たったこれだけの情報を見逃すことで数十万円も利益が変わるのは、不信極まりないです。
日本では、売りが得意な業者と、買いが得意な業者など、様々です。
アメリカはあらゆる業界で分業が徹底されており、買いも売りも、ちゃんとしたところを選べば、専門性が高く、遅滞なく進めてくれる印象ではあります。
考察
日本の不動産業界の仕組み上、顧客視点の公平性が失われがちなのは無理もありません。
一生に何度も行う取引では無いので、リピーターになってもらう必要が無く、担当者としては一回の取引の利益を最大化しようと思うのは当たり前です。
情報の開示を嫌い、顧客不在の利益追求で職場の雰囲気が悪くなり、高い離職率と従業員の質低下という悪循環に、日本の中古不動産業界全体が陥っている印象を受けました。
買い手視点からしても、大手だから安心という考えよりも、大手は質の悪いスタッフが多いという口コミも多く見つかりました。
大手にこだわるメリットは薄いと言えるでしょう。
少し突拍子がないことを言うと、
アメリカと日本の最大の違いは、消費者が不動産の売買の話を大っぴらにするかしないかの違いだと思います。
日本では、不動産を売ったり買ったりしたことを生活の中で話すことはありませんが、アメリカ人は大声で毎日騒いでいます。
儲けるということに対して前向きなのか、後ろめたいのかという点で、根本的に違う気がします。
身近に不動産取引が盛んであれば、顧客をだますような業者は、口コミで一気に信用が落されそうです。
アメリカでは何事も分業や法整備が進んでいますが、そのような合理性が国民性に合っているのだと住んでみて強く実感します。
ビジネスにおける騙し討ちや裏切りはアメリカでも日常茶飯事ですが、どちらかというとアメリカ人はウソが下手な気がします。
偉くなる人ほど自分の正直な気持ちを隠そうとしないところがあるように感じます。
多分、ウソをつくことの手間やリスクより、儲けることに真摯に取り組んだ方が、結果的にプラスにると本能的に分かってるのではないでしょうか?
全ての業界に言えることですが、既得権は恒久ではないという理解があり、だからこそ究極的には、法整備なども進みやすいのだと思います。
まとめ
いろいろと批判的なことを言いましたが、囲い込みなんかに時間を使っていたら、不動産取引のが不活性化要因になることは一つの確実な事実です。
不動産業者は自分の首を真綿で絞めているようなものです。
業界全体としてそこに気が付き、目先の利益に囚われるような慣習は改めていただきたいものです。
囲い込みをしないのならば、「専任」大いに結構と思います。
ウチはしていないと、自信を持って言えますか??
言えないのなら、「専任」を奨励する資格は無いですし、さっさと法整備に頼ったほうがいいですね。
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